近況

週の半ばにゼミがあって研究の進捗状況を発表した。自分はそこそこだった。

完全な不注意で留学生用に進捗の英訳を付けることを忘れてしまったので「申し訳ないけど口頭で説明するね」と前置きして、思い切って進捗報告は全て英語で話して済ませた。思いのほか好評で、我ながら機転の利いた危機回避だったように思う(訳を付け忘れている時点であまり評価はよろしくないのだが...)。

これまで話せなかった英語を本格的に勉強し始めたのが3か月前からなので、なかなか早い成長を遂げているのではないだろうか。

加えて、バングラディシュ人に「お前の英語は上手でclearだし、単語も簡素なものに済ませているからわかりやすいよ」と、あとで個人的に褒められたのが嬉しかった。無論、私の英会話スキルが乏しくて「簡単な単語を選んでいる」というよりはむしろ「簡単な単語しか使えない」のほうが実のところとしては正しいのだが、それでも嬉しかった。今まで英語で褒められたことが一度として無かったからである。

 

 

完全に回想にふけってしまって申し訳ないのだが、高校のころから勉強には負い目があった。

生き物好きが高じて生物科目は抜群に得意で、県内1位を模試でとることもあった。しかし、それ以外の科目は校内でもこれといって目立つものではなかった。そこそこの進学校に在学していたこともあり数学や英語、国語といったメジャーな科目で全国で優秀な成績を修める生徒が多数いたので、僕の県内1位もだいたいそれらの波に埋もれて見えなくなっていた。それに、評価されるのはいつもメジャーな科目の方だった(あくまで私見である)。

生物が教えたくて塾講師を務めたこともあったが、そこでも「生物じゃなくて理系だし数学教えてくれると助かるんだよねー」という愚痴交じりの評価を頂いたし、そのころには「生物なんかできてもなぁ」と若干卑屈にすらなりかけていた。そんなわけで、今まであまり自分の頑張ってきた勉強が正当に評価されるイメージが持てなかったのである。

 

だからこそ、留学生から「英語上手いね」と言われたときは一瞬戸惑ってしまった。大学に来ても「彼は英語が上手いよ」とか「あいつは頭がいい」とか、そんな話ばかりで、決して自分が話題に上がることがなかったためである。まさか、自分が...?という気持ちでいっぱいになるとともに、すごく懐かしい気持ちになった。

「お前、勉強出来てすごいなー」なんて直接言われるのは実に小学生ぶりかもしれない。おかげであの頃の気持ち、あの頃の勉強に対する思い、色々思い出すことが出来た。小学生のときにはまさか自分が20歳を越えても学生をしているなんて到底想像は出来なかったのだが、あともう数年だけ、勉強を頑張ってみようと思う。

 

その日はバングラディシュ人に最大限の感謝をして気持ちよく家に帰った。